撮影中に気付いた衝撃の事実
仕様書のサイズと大幅にサイズが違っていた。
大幅というと大げさかもしれないが
3センチも丈が違っているものがあれば
大幅という表現は間違っていないと思う。
着丈を仕様書では
Sサイズ:60cm
Mサイズ:63cm
Lサイズ:65cm
それが実際に計ると
Sサイズ:58cm(マイナス2cm)
Mサイズ:60cm~61cm(マイナス2-3cm)
Lサイズ:62cm~63cm(マイナス2-3cm)
LがMに、MがSになっていた。
この瞬間愕然とした。
そして、脳裏に浮かんだのは
これを泣き寝入りさせられたらどうしよう
ということだった。
失礼な言い方だが
国が違う場所にいる人間がいくら吠えても
それも今まで関係を続けていたわけではない一見のショップが
どこまで話ができるのだろうかと。
正直不安だった。
ひとまず、キムさんに連絡をした。
事情を話すと
「1・2センチくらいのズレは仕方ないですよ?服は縮むこともあるんですから。そんなの当たり前のことじゃないですか。」
「それは売れない程度のものですか?」
と言われた。
明らかにサイズが違うとわかっているものなんて売れるわけがないと
伝えたところ
「御社のサイズの表記を変えればいいじゃないですか。」
と。
心の中では、仕様書通りに作ってないのが悪いのではないか
と思ったが、それはひとまず冷静なり
サンプルで作ってもらったものを、もう一度計ってみた。
サンプルのほうが時間がたっているのに仕様書通りの寸法で縮みはない。
同じ生地を使用して同じ状態なのにどうして寸法が違うのか。
どうして、今回の生産にのみ、それが起きたのかを冷静に質問したところ
「通常は、生地を一度1日寝かして、反(トイレットペーパーみたいな状態)になっているのは、引っ張られて伸びている場合があるので、それを一度広い台に伸ばして空気に触れさせる。その後裁断をしないと、時間とともに生地が収縮する可能性があるためで、最低でも5時間くらいはする必要がある。
今回は、急いで作ってほしいといわれて、生地の混率を見てもそれほど縮むものではないので、その作業を省略した。サンプルは、その工程をちゃんと取ったから縮んでいないのでしょう。」
と言われた。
要するに
「急げと言われたから、そうやっただけで今回のことはあなたにも責任があるんじゃないですか?」
という雰囲気だった。
ただ、それは確認を取ってその作業をすべきだったではないかと思う。
はっきり言えば、返金してもらう方がいいのかもしれないが
今回のようなことが起こった(縮んでいた)理由が分かっているのであれば
次はそれはないと言えると考えたほうが賢いのかもしれない。
そのため、【返金】ではなく【再度作り直し】をしてもらうことにした。
全部を。
加えて、生地を違うもので作ってもらうことにした。
縮む可能性のある生地を使うことは避けたかったからだ。
・追加費用は、日本からの送り返し分(約4万円程度)
・生地を変更したので、再度作り直し用の生地(前回のものより多少値段が高いもの)代の差額。
・それと、再度多めに出来たときの余分分。
これを払うことで、再度作り直してもらうことなった。
それ以降、対応があからさまに変わった。
キムさんの気持ちもわかる。
だからと言って、
かわいそうだし、理解できるからどちらかが泣き寝入り(我慢)するというのは
ビジネスでは通用することではないと思っている。
ミスはミスとしてきちんと認め、対応する必要があると思う。
今回の件で、つくづく謝るということをしない人だと思った。
韓国・中国に住んでいたときに
「謝るということは、自らの非を認めることになり、それは自分が悪いという意味で相手よりも下になるので、儒教など上下関係のはっきりした国の人はめったに謝らない。特にビジネスでは最初から、上の立場の人間にしか謝らない。」
と聞いたことがある。
このイライラはどこにぶつけたらいいのだろうか・・・